●ぼくらはいつでも旅の途中
天山南路シルクロードを行く旅の最終日は、慌ただしい1日となった。
9時すぎにクチャ空港よりウルムチへ飛ぶ。小型のプロペラ機にて、約1時間半のフライトだ。途中、天山山脈上空を飛ぶことになるが、もともと高度が低いこともあり、眼下に見える山々が迫ってくるように見えた。古き旅人たちは、この山脈をも越えたのかと思うと畏敬の念にとらわれる。
ウルムチへ戻ったぼくらは食事を済ませ、ウイグル自治区自然博物館を訪れた。ここは新疆各地で発見されたミイラが展示されており、中でも有名なのが楼蘭美女と呼ばれるものだ。保存状態のよい彼女は、たしかに美女だった。続いてやってきたのは市内のバザールだ。こちらは観光向けなので売っているものはみやげ物ばかりだが、雰囲気自体は悪くはなかった。
買い物を終えぼくらは再び、空港へ向かう。駆け足だったツアーも終わりを告げ、上海という名の日常へと舞い戻る。その手には幾許かの土産と、千数百枚にも及ぶ旅の記録、そして大切な想い出があった。上海行きの飛行機を待ちながら、撮りためた写真を横目に旅の記憶を振り返る。
それは様々なことを学ぶ旅であったように思う。この国の広大な大地と悠久の時間、国ではなく民族という単位、そして日常の中の信仰。旅はいつでも、いろんなことを教えてくれる。そしてぼくらはいつでも旅の途中。人生という長き旅の中、まだまだ学ぶべきことはたくさんあるのだった。





















