2006年05月07日

●上海の縁日 (龍華廟会)

子供のころ、縁日といえば宗教的要素よりも、それに付随する屋台巡りが楽しみでした。

子供たちの信仰を一身に集めるのは神仏などではなく、テキ屋のおじちゃんたち。
たこ焼き、綿あめ、射的にヨーヨー釣りなど、夢中で観てまわったものです。

龍華廟会:クリックで拡大 龍華廟会:クリックで拡大 龍華廟会:クリックで拡大 龍華廟会:クリックで拡大

そんな子供のころの記憶を呼び覚ますような上海の縁日、龍華廟会を訪れました。

廟会とは日本での縁日とほぼ同義で、神仏の誕辰などを記念し祭礼が行われます。
そして参拝客を当て込んだ露店商人が集るのも同じで、多くの出店が立並びます。

龍華寺の廟会は数百年の歴史があり、今年は4月22日から今月7日までの開催でした。

バス停から龍華寺へ向かって歩いていくと、多くの屋台とそれに群がる人の海。
あちらこちらから漂ってくる、美味しそうな匂いが空きっ腹を刺激します。

お寺の前にちょっとした広場があるのですが、この日のために用意されていたんですね。

龍華廟会:クリックで拡大 龍華廟会:クリックで拡大 龍華廟会:クリックで拡大

奉納の演技や展示物もあったようですが、最終日とあって既に終わったあとでした。

けど、今回の主目的はあくまで、縁日に集る出店の小吃をあれこれ食べ歩くことです。
小学生のころから一向に進歩していませんが、ほとばしる食い気は押さえられません。

東北名物だという一大香は、干豆腐とハーブをふんだんに使ったヘルシーな小吃。

香菜を中心にいくつかの香草類や野菜を、15センチ角の干豆腐で巻いて串に刺します。
仕上げにピリ辛のタレを刷毛で塗るのですが、香菜好きにはたまらない逸品でした。

半透明のクニクニッとした食感のものや、もち米入りの雲南名吃も素朴な味でグッド。

普段食べたことがないような小吃をあれやこれやと食べ歩いて、すっかり大満足です。
ふたりでお腹いっぱい食べても、全部で20元もいかないのですから最高ですよね。

来年の廟会が今から楽しみです……って、どれだけ食いしん坊やねん。

 

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龍華寺
上海市徐匯区龍華路2853号
営業 8:00~17:00 (入場は16:00まで)
拝観 10RMB
交通 地鉄3号 龍漕路より徒歩12分 / 公交 41,44路など

2006年04月20日

●水辺の禅寺 (圓津禅院)

朱家角観光の途中で、水辺に佇む禅寺の圓津禅院を訪れました。

前回2度の来訪時にもその存在は知っていたものの、時間の関係で断念したのですが
同行のZongちゃんは寺社仏閣マニアですから、きっちりコースに入れておきました。

相手の趣味嗜好が判っていると、アテンドするにもいろいろとやり易いですね。

圓津禅院 圓津禅院 圓津禅院

圓津禅院の起源は古く、元の至正年間(1341~1368)にまでさかのぼるそうです。

中国の史跡のご多分に洩れず、幾度も戦乱や革命に蹂躙されては再建をくり返し
現在の建物は2000年に入ってからと、かなり新しい時代に修復されたもの。

参詣者はあまり多くないので、騒がしい朱家角の中でも静けさを保っていました。

5元の拝観料を払って中にはいると、三体の仏様を祭った三聖殿が目につきます。
かなり小さめの伽藍で、中は他の寺院とそれほど変わりありませんでした。

ただし、建物の前に小さめの井戸があり、その前に手水盥のようなものがあります。

せっかくですから井戸水を汲み上げてみると、聖水と呼んでよいほどの清冽さ。
お寺の人の話では、この井戸は600年くらい前からこの場所にあるのだとか。

僧侶の勧めに従い、この水を使って顔や手を清めさせて頂きました。

圓津禅院 圓津禅院 圓津禅院 圓津禅院

敷地の最深部には美しい庭園に囲まれた、清華閣と呼ばれる建物が建っていました。

1階、2階はいくつかの仏像などが鎮座している、ごくごく普通の伽藍のようですが
最上階には小さいながらも鐘が設えられ、ちょっとした鐘楼になっています。

1回5元と有料ではありますが、参拝者もこの鐘を撞くこともできるようですね。

ここのおすすめは窓からの景色で、3階ですからそれほど高いわけではありませんが
周りの建物がすべて低いので、水郷の町並みを見はるかすことができました。

見どころはそれほど多くはありませんが、朱家角の人ごみに疲れたら立ち寄ってみては?
 

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圓津禅院
上海市青浦区朱家角鎮漕河街187号(古鎮:朱家角内)
交通 上海体育館内旅遊集散中心より旅遊4号線で片道約1時間/12RMB
入場 5RMB
言語 中国語

2006年03月22日

●緑あふれる寺院 (真如寺)

ぷじょ~る君の飼い主sのたわ言@上海 で紹介されて以来、行きたかったのですが
今までずっと先送りにしてきた真如寺を、ようやく訪れることができました。

先日紹介した銅川水産市場のすぐ近くにあり、セットで観光するにもよい場所です。

真如寺 真如寺 真如寺 真如寺

非常に真新しいお寺のように見えますが、その起源はけっこう古いらしいですね。

もっともこちらのお寺も度重なる戦乱や革命などにより、何度も破壊と修復を
くり返してきたようで、今の建物は1990年代に修復されたもののようです。

まだ20年も経っていないわけですから、新しく見えるのも当然ですね。

中には古そうな建物も見られましたし、全国文物保護単位に指定されているようなので
すべてが新しいわけではなく、古い寺院に新築を追加したのが正解かもしれません。

ただ、日本語の資料が見つからなかったので、詳細についてはよく判りませんでした。

真如寺 真如寺 真如寺

建築としてはやや貫禄が足りないものの、上海三大寺院に負けない立派な造りでした。

黄色や紅などを基調とした派手な色合いの寺院が多いここ上海に於いて
白と黒、そして木目を生かした建築はどこか日本的で落ち着きますね。

そして、こちらのお寺をとても印象づけているのが、緑が豊富なことでしょうか。

仏像の周りにも生花が飾られていましたし、等間隔に並べられたはち植えや盆栽
緑の芝生、庭木などが多いので、建築以外にも四季折々の風景を楽しめそうです。

ちょうど午後のお勤めなのか、木々の合間を渡る朗々たる読経の声が印象的でした。

真如寺 真如寺 真如寺 真如寺

境内の最深部には天を衝くように立派な、十層建ての大きな仏塔が建っています。

上海の寺院のことですから、ここでも別料金を取られるのではと危惧しましたが
どうやらお寺の拝観料だけで塔自体は無料で登ることができるようです。

もちろんエレベータなどはありませんので、登りたい人は徒歩で参りましょう。

上に行けば行くほど手すりは低く、通路も狭くなっていきますから
高所恐怖症の人にとっては、最上階はかなり恐い場所のようです。

それでも周囲に高い建物がないせいか、市街地ながらもなかなかの絶景です。

下りは一気に地階まで駆け下ったので、あとで足がガクガクでしたが
苦労してでも登るだけの価値はあるのではないかと思いました。

 

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真如寺
上海市普陀区真如鎮后山門5号 (銅川路 x 大渡河路)
電話 021-6254-6340
交通 公共バス 01,62,63,105,551,754路ほか
参拝 5RMB

2006年01月07日

●上海で初詣 (玉佛寺)

例年、お正月には奥さんと初詣へ出かけたものですが、今年は別々のお正月。

お互い、初詣はまだだったので、少し遅くなってしまいましたが
上海火車駅から少し離れた場所にある玉佛寺へ、初詣に行ってきました。

昨年の今ごろはまさか、上海で初詣するとは思ってもみなかったでしょうね。

玉佛寺 玉佛寺 玉佛寺 玉佛寺

玉佛寺の開祖は普陀山の慧根上人で、起源は1882年(光緒8)にさかのぼります。

上人がミャンマーより持ち帰った、5体の艶やかな碧玉の釈迦如来像のうち2体を
当時貧しかった上海の民衆のために残していったのが始まりだそうです。

貴重な玉仏を通りすがりの地に残していくとは、さすが徳の高い方は違いますね。

かつては江湾地区に存在したそうですが、辛亥革命のさいに寺院は
破壊されてしまい、本尊だけは持ち出されて難を逃れたそうです。

1918年に現在の位置に再建され、73年に大規模な修復を行ない今に至ります。

玉佛寺 玉佛寺 玉佛寺

10元の入場料を払って中に入ると、地元民や観光客などの参拝者で溢れていました。

龍華寺静安寺でもそうでしたが、こちらの方はかなり熱心にお参りするようで
高価な供物を供えたり、額を座ぶとんにすりつけるようにしてお祈りしています。

それに付け入るかのように線香などは持ち込み禁止で、中の売店にて購入が必要。

その他にも日捲りカレンダーのようなものを千切って、炉にくべるものや
蓮の花の形をした蝋燭など、高価なお参りアイテムが飛ぶように売れていました。

本尊が安置される玉仏楼への入場には、別途10元が必要。

建物の2階には秘宝、玉仏座像が鎮座ましましていますが、堂内には荘厳な調べが流され
淡い照明の効果などもあってか、とても神々しい雰囲気を醸し出していました。

寺院内の至るところでお守りや仏具、骨董、Tシャツ(笑)などを扱う売店があって
商業主義の匂いを感じるお寺でしたが、こと本尊に関しては良かったですね。

1時間もあれば十分な小さなお寺ですので、気軽に訪れてみてはいかがでしょうか。

玉佛寺 玉佛寺 玉佛寺 玉佛寺

玉佛寺素斎は、玉佛寺の境内に併設された精進料理の専門店。

予約をすれば本格的な精進コースを食べることもできるそうですが
時間の関係なのかメニューは臘八粥と菩提面の2種類だけでした。

臘八粥は日本では紅糟粥とも呼ばれるもので、仏粥や八宝粥などとも呼ばれます。

米、雑穀、豆類のほか棗、栗、蓮の実などの各種果実を加え
砂糖で甘味をつけて煮る精進料理の一種です。

お汁粉とお粥が合わさったような味で美味しいですが、かなりの量がありました。

菩提面のほうは詳細は不明ですが、とてもさっぱりとした深みあるスープに
面(麺)とキノコ類や木の実などが入った、精進料理の一種と思われます。

スープはかなり美味しいのですが、麺のほうはコシがなくボソボソでした。

精進料理ですからおそらく、つなぎに玉子を使っていないせいで
このようなコシのないものになったのではないかと思われます。

わざわざ訪れるほどではありませんが、参詣帰りに立ち寄るにはよいかもしれません。

 

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玉佛寺
上海市普陀区安遠路170号 (安遠路 x 江寧路)
営業 8:00~17:00
電話 021-6266-3668
入場 10RMB(旧暦1、15日は5元)、玉仏楼参観 10RMB

玉佛寺素斎
上海市普陀区江寧路999号
電話 021-6266-5596
営業 7:00~14:00 / 16:30~19:00

2005年11月28日

●信仰の器と中身 (静安寺)

先日のお寺参りに触発されて、今度は近場の静安寺を訪れました。

静安寺はご存知のように地下鉄の駅名にもなっているくらい有名なお寺で
繁華街のど真ん中に位置し、隣にはあの久光百貨店もあります。

ビルの谷間に佇む歴史ある古寺院……ちょっとシュールです。

もっとも歴史あるとはいっても龍華寺と同じく、起源は三国時代にまで遡りますが
現在の建物はここ数年で建て替えられたものなので、とても近代的な寺院でした。

静安寺 静安寺 静安寺 静安寺

入場料を払って門をくぐると、仏塔(?)のある広場を中心として
伽藍や鐘楼、鼓楼などが城壁のように周りを取り囲んでいます。

建物は新しいのですが造りに色気がなく、打ちっぱなしのコンクリート部屋に
巨大な仏像が鎮座していたり、屋上に謎の特設ステージがあったりして変です。

未だに改築作業が進められているのか、ところどころは工事中のままでした。

外側だけは古そうな建築様式を模していますが、一皮めくれば鉄筋コンクリート製。
まるで、テーマパークか映画のセットのようで、ちょっと興醒めしてしまいました。

静安寺 静安寺 静安寺

本堂もやっぱりコンクリの打ちっぱなしで、味気ない照明が拍車をかけています。

壁沿いにずらりと並べられた仏像の数々はそれなりに雰囲気を出していますが
どうも地下駐車場かなにかのようなイメージを拭いきることができませんね。

けど、たくさんの僧侶たちが唱える読経の声は本物で、荘厳な雰囲気がありました。

原初のリズムに乗って紡ぎだされる調べには、どこか魂を揺さぶる力があり
まるで引込まれるかのように、他の参拝客に混ざって聞き惚れてしまいました。

どうやら入れ物の姿、形に惑わされ、本質的な部分を見失っていたようです。

たとえそこが険しい山脈の途中に築かれた大寺院だろうと、都会の真ん中にある
張りぼての寺院であろうとも、その中での信仰の度合はまた別物なんですね。

見た目で物事を判断するなんて、まだまだぼくも修行が足りませんね。

静安寺 静安寺 静安寺 静安寺

静安寺を詣でたあと、まだ少し時間があったので静安公園を訪れました。

市民の憩いの場として賑わっており子供連れ、カップル、お年寄りや
タップダンスの練習をする奥さま方などで溢れています。

あちらこちらでトランプに興じる姿が、如何にも中国を感じさせますね。

小さな公園だと思っていたのですが意外と広く、池あり川あり
山あり洞窟ありとかなり侮れない公園であることが判ります。

中には有料ながらも小さな庭園があり、景色を眺めながらお茶もできました。

長い時間を潰せる場所ではありませんが、静安寺界隈での買い物に疲れたときは
ちょっと立ち寄って癒されてみるのも良いかもしれませんね。

 

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静安寺
上海市静安区南京西路1686号
拝観時間 7:30~16:00 (入場は15:45まで)
拝観料 10元

2005年11月26日

●龍華樹の下で (龍華寺)

宗教にはまったく興味ないんですが、お寺とか神社ってけっこう好きです。

樹齢数百年にも及ぶような樹木に囲まれた、静謐な雰囲気溢るる境内に佇んでいると
信仰心はなくともここが神域だと感じられ、背筋がピンと伸びる気がします。

神域であるとか信仰なんてものは、そもそも人が創り賜うた物のはず。

それなのにこれだけ強い「気」のようなものを感じることができるのは
人の想いが持つ力の強さみたいなものが、そのまま反映されているからでしょうか。

龍華寺 龍華寺 龍華寺 龍華寺

そんなわけで日本に居た頃はいろいろな寺社仏閣を訪ね歩いていたのですが
ここ上海に来てからは、小さな氏神を祭る祠くらいしか参観していません。

一度くらい本格的な寺院を詣でようと、上海南西部の郊外にある龍華寺を訪ねました。

龍華寺の起源は三国時代、呉の孫権が母親を慰撫するために建立したというから
そのままの形で残っていたら世界遺産級の歴史的建造物となったでしょう。

残念ながら初期の建物は戦乱で焼失してしまい、光緒年間には再建されたものの
文化大革命でまたもや蹂躙され、1978年になって修復され現在に至ります。

けど、龍華寺のシンボル、龍華塔は宋代に再建されたもので1,000年の歴史を有します。

木とレンガで造られた高さ40メートルの塔にはぜひ登ってみたいのですが
残念ながら老朽化が激しいので、安全上の理由から立ち入り禁止でした。

龍華寺 龍華寺 龍華寺

境内に入ると最初の伽藍の前で盛大にかがり火が焚かれ、頭上に線香を掲げた
人たちが東西南北へ向かって三拝しながら、何ごとかお祈りしています。

見よう見まねでぼくらもお祈りをしてみましたが、もうもうたる煙が目にしみました。

伽藍は天皇殿、大雄寶殿、三聖殿、方丈室、蔵経楼と一直線に並び
それぞれに大きな仏像や仏具が並べられて見どころ満載です。

途中、夕方のおつとめに遭遇したので、いっしょにお祈りさせて貰うことに。

高く低く、ときには囁くように、ときには朗々と唱える読経の声は
日本のそれよりも音楽的要素が強く、とても耳に心地よい……。

しばし、時が経つのも忘れて祈りの声に耳を傾けました。

龍華寺 龍華寺 龍華寺 龍華寺

おつとめを終えた僧侶たちのあとをこっそりつけていくと
小さな建物の中で、これからお食事のようです。

そういえばずいぶん、お腹が空いてきました。

寺院内で美味しい精進料理が食べられると聞いて楽しみにしていたのですが
肝心のお店は改装中なのか、工事の真っ最中で食事どころではありませんでした。

昼食も食べずに広い寺院を歩き回っていたせいで、ふたりともお腹はぺこぺこ。

暮れなずむ初冬の空と、大伽藍の落とす影に言いようのない寂しさが募ります。
「そろそろ帰ろっか」と声をかけ、ぼくらは足早にお寺をあとにしました。

 

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龍華寺
上海市徐匯区龍華路2853号 (地下鉄3号線龍漕路駅より徒歩12分)
拝観時間 8:00~17:00 (入場は16:00まで)
拝観料 10元