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2007年11月27日

●宗教文化の商品化 (少林寺)

中国にある仏教寺院には、カネの匂いが付きまとう。

寺院を訪れてまず驚かされるのが、参拝するのに入場料を取られることだ。中に入ればいろいろなみやげ物が売られており、線香やロウソクなどの『お参りグッズ』も多い。線香は数元のものから、数百元する巨大なものまで取り揃え、面子と見栄を気にする中国人から現金を巻き上げる。

少林寺山門:クリックで拡大
立派な山門の前には大勢の観光客たちがひしめいていた
それは『仏教』という名のサービスを売り物にした、一種の経済活動なのではないだろうか。そして、そんな想いを確信へと変えてくれたのが、先日訪れた金剛禅総本山少林寺である。

バスを降りると、目の前に広がる禅宗レジャーゾーンと名付けられたエリア。3億5千万元を投じて建設中で、大スクリーン完備の案内所や、みやげ物・飲食店などはすでに完成している。

武術館(学校)は武術実演チームを輩出し、毎年世界公演を行っているし、登録商標された少林寺関連商品も多い。最終的には自然を活かした巨大な舞台装置が作られ、総勢700名が出演して音楽と踊り、そして武術を繰り広げる大パフォーマンスが観光の目玉として用意されるという。

歴史ある少林寺がテーマパークの様相を呈してきたのは、『袈裟を被ったCEO(最高経営責任者)』の異名を取る住職、釈永信氏の政策による。彼の信条は「少林寺は企業理念を持って社会によりよい商品、よりよいサービスを提供すべき」というもの。まさに仏教の商品化に他ならない。

氏の行動に対してインターネットサイトを中心に批判が相次いでいるが、河南省政府からの覚えはよい。先日、観光業振興に貢献したとして、登封県政府からは高級車が贈られたそうである。

十方禅院・エントランスのモニュメント:クリックで拡大 香立ちこめるお堂:クリックで拡大 達磨大師のお堂:クリックで拡大 歴代和尚たちが眠る塔林:クリックで拡大
1.五百羅漢が並ぶ十方禅院 2.神聖な雰囲気が漂う堂内部 3.西方聖人(達磨大師)のお堂 4.歴代和尚の墓地・塔林

そんな金満寺院と化したかに思える少林寺ではあるが、昔ながらの寺院部分は聖域としての空気を今もなお保ち続けていた。残念ながら建物の多くは中国内の他の寺院と同じく、焼失や破壊により失われて久しいが、それでも1500年の歴史を持つ古刹としての風情をたたえていた。

見どころは西方聖人(達磨大師)の堂で、石畳の床が等間隔で凹んでいるのが見て取れる。これは僧兵らが長い年月をかけてこの場所で修行を続けた結果、踏みしめられた床が窪んでいったという。そんな修行としての武術が見世物になりつつある現状、達磨大師はどう思うだろうか。

少林寺を出て少し行ったところに、塔林と呼ばれる墓所がある。敷地内に200基以上そびえる塔は、歴代住職たちの墓石である。その人の人気に応じて大きさが、徳の高さが層の数となる。果たして袈裟を被ったCEOが亡くなったとき、どのような塔が立てられるのかが気になるところだ。

 

寺院名少林寺
ジャンル寺院
住所河南省登封県高獄少室山北麗
電話番号0371-62749305
入場料100RMB
通用言語中国語
備考巨大な仏教テーマパーク?!
Temple Information

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コメント

少林寺だー(T_T) 李連杰が修行した少林寺だーーー!(ホントに?)
門も墓地の塔も、映画で見たのと一緒。
今はお金儲けになっちゃってるのか。。。
まさしく坊主丸儲けでありますね(>_<) あーでも、あー行きたい!!

>kurousaさん
実は映画『少林寺』って観たことないんですよね。
お出かけ前に観たかったんですが、DVDとか見つかりませんでした。
お金儲けになってるんで、こうして自由に参観できるというメリットも
ありますけど、あまりに拝金主義になり過ぎるのはどうかと思います。
でも、少林寺武術ショーはよかったですよ!(笑)

日本にいる時は寺社仏閣によく足を運びました。
上海に来てすぐも何箇所か行きましたが、どこも宗教を感じられませんでした。ほんとにテーマパーク的。
熱心に祈りをささげている人もいるのですが・・・

建物も昇降に便利なエレベータ付きだったりして(笑)

しっとり京都か奈良に行きたいのですが、一時帰国ではなかなかゆっくりした時間がとれませんね。

>はやいきさん
上海といえば龍華寺、静安寺、玉佛寺が有名ですよねぇ。
たしかに、派手派手しい仏像とか、やや拝金ぶりなとことか
日本で感じるものとは、ちょっと違う雰囲気ですよねぇ。

奈良や京都……地元に暮らしていたころは、それほど
ありがた味を感じなかったのですが、今ならあちこと周って
みたいかも。同時期に帰国することあれば、ぜひごいっしょに(笑)

仰るとおり、中国の寺院(7年前のチベットは素晴らしかった)はどれも俗で精神性が感じられないものばかりで残念です。
特に経済成長が著しいここ3,4年はそれが顕著に感じられます。
10年前のこと、蘇州の寒山寺に行ったときに
前住職「趙性空」にたった2万円で書を書いてもらいました。
今でも我が家の家法ですが、去年寒山寺を訪れ、
現住職に書(現住職が既に書き置かれたもの)の値段を聞いたら
たった一文字の書が80万円と言われました。
現住職は威厳も神聖さも雰囲気から伝わってきませんでしたが
「趙性空」老子は別次元の禅を極めた物が持つオーラを放ってました。
正直自分の書の価値を改めて知りうれしい気持ちの反面
今の中国から精神性が失われていく悲しさも感じました。
聖地の娯楽化は中国人はほっといても、少なくとも日本人は
それに喜んで参加するレベルに墜ちてほしくないと思う次第です。
最近の上海の日本人に増えたのも残念です。

>デニーロさん
観光は金になると気付いたのか、最近の観光地の入場料高騰は
異常とも思える勢いですね。そしてお寺もどんどん観光地化して
おり、本来の意味を失いつつあるように見えます。一文字80万円
って……莫迦みたいな話ですけど、それでも買う人がいるからこそ
そんな値段で販売しているんでしょうね。

喜んで参加する日本人……ぼくも苦言を呈しつつも、少林寺武術
ショーなどは楽しんで見ていたので、同罪かもしれませんね(汗)

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